日本での就職や転職を目指す在日外国人学生の皆さん、初めての就職活動で何から始めたら良いのか悩んでいませんか?
在日外国人学生は、ビザを持っていない人に比べて就労ビザを取得しやすく、合法的に日本で就職活動を行うことができます。そのため、日本人と同じルートで就職活動に取り組むことが可能です。しかし、文化の違いや言語の壁、ビザの手続きなど、外国人ならではの難しさがあるのも事実です。
筆者も日本に留学し、Fランクと呼ばれる学校に入学し、就職活動をあまり頑張らずに普通の企業に就職しました。しかし、周囲の友人たちが有名企業に入る姿を見て悔しい思いをし、その後4年かけて約150社に応募し、二度の転職を経て有名な日系大企業に転職できました。
本記事を読むことで、あなたは就職・転職活動の全体像を理解し、自信を持って行動できるようになります。具体的には、職務経歴書の作成方法や面接のコツ、応募方法の選び方など、実践的なノウハウを提供します。これらのアドバイスは筆者自身の実体験に基づいており、信頼性が高く、すぐに実践できる内容です。筆者が直面した多くの困難とその中で得られた最重要な情報をこの記事にまとめていますので、あなたはよりスムーズに目標を達成できるでしょう。
目次
就職/転職の選考プロセスを理解しよう
日本の企業は様々な選考ステップを設けており、その多くが書類審査と面接を含んでいます。まずはこれらのプロセスを理解し、効果的に準備することが重要です。
書類審査のポイント
書類審査で提出する職務経歴書(キャリアシート)は、あなたの経験とスキルをアピールするための重要なツールです。就職/転職サイトにはフォーマットが用意されており、それを利用して作成することをお勧めします。また、就職/転職エージェントに添削を依頼することで、日本語や内容の質をさらに高めることができます。エージェントのサポートは基本的に無料です。なぜなら、エージェントは求職者が企業に採用されると、企業側から報酬を受け取る仕組みになっているからです。そのため、安心して活用しましょう。さらに、一度ChatGPTに職務経歴書を添削してもらうのも一つの手です。最新の技術を活用することで、より質の高い書類作成が可能です。
応募方法の選択肢
企業への応募方法は大きく分けて以下の3つがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。
1. 就職/転職サイトから直接応募
- メリット :手軽に応募でき、迅速に企業とコンタクトが取れる。
- デメリット:書類審査のみでスクリーニングされるため、競争が激しいことがあります。
2. 就職/転職エージェント経由で応募
- メリット :エージェントがあなたに合った企業を紹介し、応募プロセスをサポートしてくれるため、マッチング精度が高い。
- デメリット:エージェントの質に依存するため、適切なエージェントを選ぶことが重要です。
3. 企業のWebサイトに直接応募
- メリット :企業に直接応募することで、中間コストがかからず、企業側が優先的に採用するケースもあります。また、転職の場合は、エージェント経由ではなく直接応募することで、給料交渉がしやすくなることもあります。
- デメリット:自己PRや書類作成の質が高く求められるため、自力での準備が必要です。ただし、エージェント経由で準備し、企業のWebサイトに直接応募することも可能です。
状況によっては、エージェント経由で得た求人情報をもとに企業サイトへ直接応募することも有効です。ただし、特定の企業と良好な関係を持つエージェント経由の方が有利になることもあるため、応募経路の選択は慎重に行いましょう。
面接でのアピールポイント
面接では即戦力となるか、長期的に勤務できるか、そしてチームに馴染むかが見られます。それぞれのポイントに対する準備が成功の鍵です。
1. 即戦力になれるか
就職の場合、学んだ専門知識が職種に適しているかどうか、転職の場合はこれまでの職務経歴が応募職種にどの程度合っているかが見られます。具体的なプロジェクト経験や成果を話すと効果的です。
2. 長期勤務できるか
採用や引き継ぎにはコストがかかるため、企業は長く働いてくれる人材を求めています。頻繁な転職や外国人の場合は帰国の意思がないかを確認されることもあります。社風や業界の理解を深め、長期勤務の意思をしっかりとアピールしましょう。OB訪問で得た情報を交えれば、説得力が増します。OB訪問とは、アプリや学校の先輩などを通じて、応募先の企業で働いている人に直接話を聞くことです。現場の最新情報を得ることで、説得力のあるアピールが可能になります。
3. 一緒に働きたいか
企業が求めるのはトップレベルのリーダーではなく、チームに貢献する協力者です。面接官はすでに職務経歴書を読んでいるので、具体的なスキルのアピールに加え、性格や協調性などの「人間性」の部分も重視されます。例えば、相手の前提知識を考慮した説明資料の作成や、粘り強く問題解決に取り組む姿勢、優先順位の判断力など、チームのパフォーマンスを向上させる具体的な行動をアピールすることが効果的です。
模擬面接は就職/転職エージェントに依頼することで、面接で頻出する質問に対する対策が可能です。外国人特有の日本語の問題もある程度カバーできますが、エージェントは面接官や企業内部の人間ではないため、全ての情報を知っているわけではありません。自身で企業について深く理解し、積極的に準備することが重要です。また、ChatGPTを使った模擬面接も最新技術を活用する一つの手段として有効です。
ビザの手続きについて
内定をもらった後、ビザの変更手続きを早急に進める必要があります。就労ビザへの変更手続きは、内定から就職開始日までの期間に余裕を持たせるため、就職の3ヶ月前までに手続きを完了させることが推奨されます。内定を得たらすぐに企業に相談し、必要な書類や手続きを確認しましょう。早めの準備が安心です。
転職に特化するポイント
もし、初めの就職活動で思うような結果が得られず、転職で理想の職を目指す場合、「軸ずらし転職」をおすすめします。この方法では、業種と職種の2つの軸を少しずつシフトさせながら理想の職種に近づけます。
軸ずらし転職の実践例
筆者自身の例として、まずITエンジニアからIT企画職の社内SEに転職し、その後、業界と企業名が著名な企業に転職することに成功しました。このように、段階を踏んでキャリアをシフトさせることで、最終的には目標とするポジションにたどり着くことができます。
必要なスキルを意識して伸ばす
理想の仕事に就くためには、今の職場で意識的に必要なスキルを伸ばすことが重要です。例えば、IT企画職に必要なマネジメント能力を伸ばすために、ITエンジニアとしての業務でもプロジェクト管理やタスクの進捗管理など、マネジメントに関連する業務を意識的に取り組みました。ITエンジニアは通常、マネジメント能力が直接求められることは少ないですが、自発的にマネジメントスキルを磨くことで、転職時の大きなアピールポイントになります。このような取り組みが、書類審査や面接での効果的なアピールにつながり、転職成功の確率を高めます。
記事のまとめ
日本での就職・転職は、在日外国人学生にとっても十分にチャンスがあるものです。本記事で紹介したプロセスやポイントを押さえて、自信を持って就職・転職活動に臨んでください。適切な準備と戦略を持つことで、きっと理想のキャリアを実現できるはずです。成功への第一歩を踏み出しましょう!